絵の具遊びが子どもたちにもたらす嬉しい効用とは?手指を使うお絵かきをお家で楽しもう
まだほんの小さな子どもたちが、
歩くことやおしゃべりすることよりも先に、
クレヨンでお絵かきをすることがあります。
クレヨンを握って叩いてみたり、紙にクレヨンの跡がついたり、
そんなちょっとした体験です。
それでも、子どもたちが手がけた作品に表れる、
思いがけない素朴さや知性のかけらに感動を覚えるものです。
もっとお絵かきというアート体験をさせてみたい、と思うことでしょう。
けれど、ひとりでにお絵かきができるようになる年齢、
3歳から6歳くらいになると、
親としても微笑ましく見ているだけというわけにはいきません。
子どもが壁やテーブルに描いてしまうことに困ったり、
お片付けしないで散らかったままのクレヨンにうんざりしたり。
そのうち、「絵の具をやりたい!」なんて言われると、
「汚すからダメ」「お片付けしないからダメ」と
いつの間にか子どもたちからお絵かきから遠ざけていることも。
準備やお片付けという面倒に対して、
お絵かきがもたらす効用はとても分かりにくいからかもしれません。
でも、「お絵かき」という体験には、
子どもたちが成長する上でとても大切な要素がたくさん詰まっています!
具体的にどんな風に大切なのか?どんな効用があるのか?
をまとめてみました。
1.創造性と想像力を伸ばす
指や手を使ってキャンバスや紙に絵を描くことは、
子どもたちにとって「無限の表現」ができる機会。
自分のアイデアやストーリーを形にし、
色や形を通じて独自の世界を創り出すことができます。
実は、とても創造的なプロセスを体験できる貴重な機会なのです。
2.文字を書く準備になる
指を使った絵の具遊びによって、細かい運動技能が身につきます。
線を描くことは、指の運動制御を高めますし、
手の指の協調性にも影響するのです。
このような体験をすることは、
文字を書く準備となり、学校での読み書きの向上につながります。
3.美的感覚を養う
子どもたちは異なる色同士を混ぜ合わせることで、
どの色がどう調和して美しい絵を作るか?を遊びながら学んでいきます。
これによって色彩の感覚や、認識能力が身についていくのです。
視覚的な美的感覚を持ち合わせるようになります。
4.感情をコントロールする
子どもたちは絵を描くことによって感情の表現をしています。
絵という視覚的な表現を使って、
自分の内面の世界を他の人に伝える方法を学ぶのです。
自己意識というもの見つめることで、感情をコントロールすることを身につけます。
5.集中力と忍耐力の向上
絵の具遊びは、時間と労力を要します。
子どもたちは”プロジェクト”を完成させるために集中し、
難しい局面にぶち当たることもあるでしょう。
困難という壁を打ち破ることで、子どもたちは充実感を経験します。
長期的な目標に向けた取り組みを学ぶことができるのです。
6.社会的スキルの発展
絵の具遊びをする時には、
友達や兄弟姉妹と一緒に取り組むことがあるでしょう。
絵を描くことで、共同作業やコミュニケーション、
共有や協力などのスキルが向上するのです。
また、子どもたちは他の人の作品を尊重し、
自分とは異なる視点を受け入れることを学びます。
7.自尊心が芽生える
自分の作品を完成させることや、
親や先生、友達などの他人から賞賛を受けることは、
子どもたちにとっての成功体験となり、
自己評価を向上させてくれます。
自分の才能と能力を認識できることで、自己肯定感が築かれるのです。
8.ストレス発散
絵の具遊びをすることは、子どもたちにとってストレスの発散になります。
絵を描くことでリラックスし、感情を表現することができます。
手不安やストレスを軽減するのに役立つのです。
特に困難な状況や感情的な課題に直面している子供たちにとって、
絵の具遊びは癒しの時間となります。
いかがですか?
こんなにも、たくさんの効用がある「お絵かき」という体験。
親である私たちも、実はそれらを感じていたからこそ、
赤ちゃんの頃から「お絵かき」体験をさせていたのでしょう。
もしも、子どもの成長の伴って、お絵かきの時間が少なくなっているかも?
と思ったら、ぜひお子さんと一緒にお絵かきを体験してみてください。
特に、小学校に入学する前のお子さんには、
情操教育的な面からも、身体機能的な面からも、
お絵かきの時間をおすすめしたいです。